ヨーロッパでの商標登録
ヨーロッパの商標登録制度
ヨーロッパでは、各国ごとに商標法が規定されていると共に、CTMと呼ばれる欧州共同体商標という制度があります。欧州共同体商標意匠庁(OHIM)へ商標登録出願を行うことで、EU加盟国全体で保護される商標権を取得する事ができます。日本と同じく先願主義を採用しており、商標権の存続期間は、商標登録出願の日から10年間です。
CTM制度を利用して商標登録出願を行った場合、絶対的拒絶理由のみの審査が行われます。絶対的拒絶理由とは、品質そのものや一般名称を表すもので識別力がない商標又は公序良俗に反する商標等を出願したときに通知されるものです。先行登録商標に類似しているというような相対的拒絶理由については審査されないので、仮に商標登録を受けたとしても、その商標を使用することが他人の権利侵害になる可能性があります。このため、先行登録商標の調査は、慎重に行っておく必要があります。